- 「自社でホームぺージを作る予定なんだけど、とにかく安いレンタルサーバーを使ってコストを抑えたい」
- 「個人事業でサーバーを利用したいが、あまり費用をかけられない」
といった理由で格安レンタルサーバーを求めている方は多いです。
安いサーバーを利用してコストを抑えたい反面、気になるのが「格安レンタルサーバーを使うことで生じるデメリット・注意点」ではないでしょうか。
本記事では、格安レンタルサーバーについて注意点やメリット・デメリットを解説しています。
おすすめの格安レンタルサーバーも7つ紹介しているので、これから事業を始めたい方などはぜひ参考にしてください。
格安レンタルサーバーを使うときの注意点
安いものには必ず”安くなっている理由”があります。
それは格安レンタルサーバーも同じで、利用する前に注意点を押さえておかないと、思わぬところで不便を感じたりするものです。
ここでは格安レンタルサーバーを利用するときの注意点を3つ紹介します。
・WordPressが使えないことがある
・サポートが充実していないことも
・メールアカウント数・ディスク容量が少ない
以上の注意点を詳しく解説しておりますので、最後までお読みください。
WordPressが使えないことがある
有名レンタルサーバーでも、安いプランだとワードプレスが使えないことがあります。
ですので、「ワードプレスを使って新しくブログを開設したい!」「ホームページを作りたいけど、ワードプレス以外で作れない」といった方には、格安レンタルサーバーは向いていないかもしれません。
レンタルサーバーを利用する際は、必ずワードプレスが使えるかどうかも確認しておきましょう。
決して値段だけで判断しないようにしてください。
サポートが充実していないことも
サーバー料金を抑えることで、サポート関連のコストを削減している業者も存在します。
通常プランでは、24時間365日のサポート体制を取っているサービスでも、格安プランだとサポート体制が不十分なことも。
サーバー関連のトラブルはいつ起きるか分かりません。
加えて、ほとんどのトラブルが即日修正してほしいものばかりです。
自分だけでなく、顧客にも迷惑をかける可能性があることなので、レンタルサーバーを利用する際はサポート体制にも気を配るようにしてください。
また、安いサーバーだとセキュリティ面に不安が残ることもあります。
仮にサイバー攻撃を受けてしまった際、セキュリティ面が整っていないと、データ削除といったトラブルに巻き込まれる可能性も…。
サーバーに関する知識がなく、不安がある方は利用前にサポートやセキュリティについてしっかり確認するようにしましょう。
メールアカウント数・ディスク容量が少ない
格安レンタルサーバーの場合、設定できるメールアカウント数が制限されていることがほとんどです。
法人でサーバーを運営する場合、複数のメールアドレスが必要になることもあるでしょう。
確認を怠って安いプランに契約すると、メール周りで不便するかもしれませんので要注意です。
また、ディスク容量も少なく設定されているため、長期的な運営が難しい場合もあります。
特にブログで画像を沢山アップする予定がある場合は注意が必要です。
格安レンタルサーバーを利用する時は、しっかりと用途を見直し、容量で困ることがないようにしましょう。
格安レンタルサーバーのメリット・デメリット
格安レンタルサーバーを利用する前に知っておくべきなのが「メリットとデメリット」です。
ここでは、格安レンタルサーバーのメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
「ただ安いから選ぼう」という考えは、後々の後悔に繋がるかもしれません。
安定して運用をするためにも、まずはメリット・デメリットを確認しておきましょう。
メリット:初期費用が抑えられる
格安レンタルサーバーは、とにかく初期投資がかかりません。
コストがかからない分、事業が上手くいかなくてもリスクが少ないということになります。
「副業を始めたいけど、いきなり高いサーバー使うのは気が引ける…」という方にとって、格安レンタルサーバーは強い味方となるでしょう。
また、インターネット上でちょっとした動作のテストをしたい時も格安レンタルサーバーは重宝します。
以上の点からも、趣味や副業で利用するなら問題なく使うことができるはずです。
デメリット:データベース(MySQL)が使えない場合が多い
注意点でも述べましたが、安いレンタルサーバーは内容が充実していないことが多いです。
その弊害として「データベース(MySQL)が使えない」というのがあります。
MySQLとは、様々な項目を記憶してくれるメモ帳のような存在です。
・ユーザ認証(ID、パスワード)
・記事の本文
・記事の日時
・様々なリスト
MySQLが使えないと、上記の情報が保存されないので、ECサイトやSNSとの紐づけが利用できないことになってしまいます。
また、データベースがないサーバーの運営には専門知識が必要なので、初心者の方には厳しいものがあるでしょう。
「ワードプレスでサイトを構築したい」
「知識がないので、ひとまず簡単に運営したい」
こう思っている方は、格安レンタルサーバーの選び方に注意が必要です。
格安レンタルサーバーの選び方や比較ポイント
数え切れないほどある格安レンタルサーバーの中から、自分にマッチしたサービスを選ぶには、比較ポイントを知っておく必要があります。
ここでは、格安レンタルサーバーの選び方と比較ポイントを3つ紹介しますので、選ぶ際の参考にしてください。
① コストパフォーマンス
②スペック
③長期的にかかるコスト
それぞれ詳しく解説いたします。
① コストパフォーマンス
格安レンタルサーバーはサービスによって「利用できる機能」に差があります。
安いことが一番重要と思うかもしれませんが、パッと見たときの値段だけでコスパは計れません。
- 初期費用がかかるが、ワードプレスが使える
- 月額が安い分、ディスク容量が他サービスより少ない
このように、サービスによって特色は様々です。
格安レンタルサーバーを利用する際は「価格に対して自分の需要をみたしてくれるかどうか」を熟考してから選ぶようにしましょう。
②スペック
プランに限らずですが、レンタルサーバーを選ぶ際はスペックを比較するのも重要です。
サーバーで確認したいスペックは以下の通り
- 容量
- メモリ
- 通信料
- マルチドメイン利用
- MySQL数
この中でも、メモリと容量はサーバーの動作に直結します。
格安レンタルサーバーを比較する時は、なるべくメモリと容量が多いサービスを選ぶのがおすすめです。
メモリと容量が少ないサーバーだと、サイトの動作が重く、ストレスを感じる可能性が高いので要注意しましょう。
また、マルチドメイン利用とMySQL数は、複数のサイト運営に関わる部分になります。
「とりあえず一つだけサイト作りたい」という場合は、気にしなくても良いですが、複数のサイト運営を視野に入れている方は確認必須です。
③長期的にかかるコスト
目先の料金だけでサービスを選ぶと、結果的に損をするかもしれません。
格安レンタルサーバーの料金形態は様々あります。
- 月額料金が安いけど初期費用が多くかかる
- 長期契約を結ぶことで初期費用が無料になる
このように、契約の結び方によってもかかるコストが変わってきます。
初めての利用だと「まずは1カ月契約して様子を見よう」などと思いがちですが、それだと無駄に初期費用がかかってしまうかもしれません。
サービスごとに料金プランやキャンペーンを確認し、長期的に考えて得できるサーバーを選ぶのがおすすめです。
サービスによっては『期間限定で初期費用無料キャンペーン』などを実施している場合もあります。
利用を焦らずに、キャンペーンが始まるまで待つのも一つの手です・
格安レンタルサーバー比較表一覧
おすすめの格安レンタルサーバーを比較した表をまとめました。
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | SSD有無 | HDD容量 | マルチドメイン | メールアドレス | ワードプレス | 無料お試し期間 |
ロリポップ (エコノミー) | 0円 | 99円 | 〇 | 20GB | 50個 | 20個 | × | 10日間 |
さくらのレンタルサーバー (ライト) | 1029円 | 129円 | × ※データベースSSD対応 | 10GB | 20個 | 無制限 | × | 14日間 |
リトルサーバー (ミニプラン) | 920円 | 150円 | × | 20GB | 無制限 | 無制限 | 〇 | 10日間 |
クイッカ・プラス (エントリープラン) | 0円 | 198円 | × | 5GB | 1個 | 1個 | 〇 | 10日間 |
WebARENA (SuiteX スタンダード) | 0円 | 1497円 | × | 300GB | 10個 | 無制限 | 〇 | なし |
バリューサーバー (まるっとプラン) | 0円 | 133円 | × | 25GB | 3個 | 3個 | 〇 | なし |
スターサーバー (エコノミー) | 1500円 | 138円 | 〇 | 10GB | 20個 | 200個 | × | 14日間 |
※月額費用は一番安くなる契約方法での価格
初期費用で見ると、『クイッカ・プラス』『WebARENA』『バリューサーバー』の3つが0円で最安値です。
月額費用だと『ロリポップ』が一番安くなっています。
表を見ても分かるように、各サービスごとに特色が全く違います。
次で各レンタルサーバーの概要と特徴を解説しますので参考にしてください。
格安レンタルサーバーおすすめ7選
ここでは、おすすめの格安レンタルサーバーを7つ紹介し、それぞれの特徴を解説していきます。
おすすめ格安レンタルサーバー7選
・ロリポップ(エコノミー)
・さくらインターネット(ライト)
・リトルサーバー(ミニ)
・クイッカ・プラス(エントリープラン)
・WebARENA(SuiteX スタンダード)
・バリューサーバー(まるっとプラン)
・クイッカ・プラス(エントリープラン)
それぞれのおすすめしたい理由も掲載していますので、現在の状況と照らし合わせながら、最もマッチしたレンタルサーバーを見つけてください。
ロリポップ(エコノミー)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 99円〜 |
WordPress | なし |
格安レンタルサーバーの代表格と言える存在です。
知名度も高く、個人から企業まで幅広いユーザーに選ばれています。
紹介するエコノミープランは、月額99円〜(1年契約の場合)という破格の安さが最大の魅力です。
値段の割に容量やスペックは申し分ありませんが、ワードプレスが利用できず、電話サポートにも対応していません。
老舗の人気サービスなだけあって、マニュアルが充実しており、管理画面も使いやすいです。
※ 10日間の無料お試しあり
さくらインターネット(ライト)
初期費用 | 1029円 |
月額費用 | 129円 |
WordPress | なし |
レンタルサーバー界の大御所・さくらインターネットの格安プランです。
さくらのレンタルサーバーは『稼働率99.9%・データセンターの運用』といった特徴を持っており、まさにサーバー運用のプロフェッショナルと言えるでしょう。
ライトプランは、SSD化されていないものの、充分なスペック・データバックアップ機能・電話サポートなどの面からコスパは抜群のプランになっています。
「コストを抑えたいけど、ある程度の信頼感は欲しい」という方は本プランを選んでおけば問題ないでしょう。
一番人気のスタンダードプランでも月額515円という安さなので、余裕がある方は検討してみてはいかがでしょうか。
リトルサーバー(ミニ)
初期費用 | 920円 |
月額費用 | 150円 |
WordPress | あり |
月額150円(1年契約の場合)という安さだけでなく、MySQL、WordPressが利用可能かつ複数のドメインが取得可能、容量20GBといったスペック面も申し分ないサービスとなっています。
ワードプレスが使える格安サーバーの中では破格の安さです。
「ワードプレスが利用できるサーバーがいいけど、コストは極限まで抑えたい」という方におすすめしたいサーバーとなっています。
紹介するミニプランだと容量に不安が残るので、大規模なサイト運営を目指している場合は、上位プランも視野に入れておきましょう。
クイッカ・プラス(エントリープラン)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 198円 |
WordPress | あり |
初期費用が0円にも関わらず、月額費用も198円(1年契約の場合)と安いのが魅力のクイッカ・プラスのエントリープラン。
ワードプレスが導入できるので、サイト作成が初心者の方でも安心して利用ができます。
料金・値段ともに格安レンタルサーバーの中では、お手本のような性能をしているので、全員におすすめできるサービスとなっています。
エントリープランだと物足りなくなった場合は、上位プランへの移行もスムーズに出来るのが嬉しいポイント
WebARENA(SuiteX スタンダード)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 1497円 |
WordPress | あり |
大手企業のNTTグループ(株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ)が運営するレンタルサーバーです。
初期費用が0円なので、気軽に契約できるのが嬉しいポイント。
月額費用が1,497円と、本記事で紹介する格安レンタルサーバーの中では高いほうですが、その分スペックはケチの付け所がありません。
ブログでもECサイトでも問題なく運営が可能でしょう。
注意点は、スタンダードプランだと電話サポートがないという点です。
トラブルが起きてもチャット対応しかできないので、スピード感に欠けてしまいます。
「何かあったら電話で対応してほしい」と思っている方は要注意です。
バリューサーバー(まるっとプラン)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 133円 |
WordPress | あり |
初期費用0円・月額133円(1年契約の場合)という業界最安値レベルの価格が魅力のバリューサーバー まるっとプラン
スペックに不安は残りますが、この安さでワードプレスが利用できるのは唯一無二の特徴と言えます。
起業でサイトを運営する場合にはおすすめできません。
しかし個人でサーバーを運用したり、ちょっとしたテストをしたい時には最適なサーバーです。
とにかく費用を抑えるのが大事と思っている方にピッタリな格安レンタルサーバーとなっています。
スターサーバー(エコノミー)
初期費用 | 1650円 |
月額費用 | 110円 |
WordPress | なし |
最安プランのエコノミーから、マルチドメイン、PHP、Ruby、Perl、Pythonが利用可能なスターサーバー
エコノミープランだとワードプレスが利用できませんが、一つ上のライトプラン(250円/月)に移行すると利用可能になります。
また、スターサーバーはWebサイトが高速になる取り組みを積極的に行っており、他サービスよりも快適な運用が売りです。
格安プランで不便を感じても、即時プラン変更が可能ですのでストレスを感じにくいでしょう。
「サーバーが安くても、サイトの動作を速く快適にしたい」と考えている方におすすめしたいサービスです。
格安レンタルサーバーに関するよくある質問
格安レンタルサーバーは、通常のプランと勝手が違う部分が多いです。
そのため、気になることも次々出てくるでしょう。
ここでは、格安レンタルサーバーに関するよくある質問を2つ紹介します。
- 安いレンタルサーバーはデータベースが使えない?
- 格安レンタルサーバーは動作が不安定?
それぞれ具体的に答えていきますので、疑問が残る方は参考にしてください。
安いレンタルサーバーはデータベースが使えない?
記事内でも度々触れていますが、プランによってデータベースが使えないこともあります。
一概に「安いからデータベースが使えない」というわけではなく、データベースが使えない代わりに料金が安くなっていたりする場合がほとんどです。
サービスによっては、安くともデータベースが使えるものもありますのでご安心ください。
格安レンタルサーバーは動作が不安定?
料金の高いレンタルサーバーのプランと比べると、動作は安定しません。
格安レンタルサーバーは、安いがゆえに転送量が低く設定されていることが多いため、過度なアクセスには耐えられない可能性が非常に高いです。
もし、転送量がオーバーしてしまうと接続不可になったり、速度制限が課せられてしまいます。
サービスによっては、超過した分だけ追加料金を取られる場合もあるので注意してください。
小規模のサービスなら問題ありませんが、アクセスが集中しそうなサイトを運営する場合には格安レンタルサーバーを使わないほうが良いでしょう。
格安レンタルサーバーまとめ
格安レンタルサーバーは安さと引き換えにスペックなどに制限がかかっています。
そのため長期的な運用には向いていない面もありますが、本記事で紹介した注意点やデメリットに留意しておけば上手く利用することができるでしょう。
記事内でも述べましたが、目先の安さだけを見ていると、後々後悔するかもしれません。
サイト運用でストレスを溜めないためにも、事業内容にマッチしたレンタルサーバーを選ぶように心がけてください。