「フリーランスって結婚に不利なの?」
「フリーランスで結婚するメリットやデメリットを知りたい」
フリーランスで結婚しようと思っても、不安やリスクがあって躊躇してしまう人は多いです。
「そもそもフリーランスだと結婚できないのでは?」と悩んでいる人も少なくありません。
結論からいうと、フリーランスの結婚率は普通の会社員の結婚率とさほど変わりません。
本記事では、フリーランスの結婚率やフリーランスで結婚するメリット・デメリットを解説していきます。
合わせて、「フリーランスが結婚する前に準備しておくこと」も紹介していきます。
本記事を最後まで読めば、フリーランスの結婚に関する悩みや不安を払拭でき、結婚に前向きになれるはずです。
フリーランスは結婚に不利?結婚できない?
まずは、フリーランスの結婚について以下の2つを解説していきます。
- フリーランスの結婚率は?
- きちんとした稼ぎがあれば不利でもない
フリーランスの結婚で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスの結婚率は?
「内閣府の研究調査」によると、フリーランスの有配偶者率は55〜60%前後になっています。
上記のデータは、日本全体の有配偶者率データとほぼ変わらないため「フリーランス=結婚できない」という情報はウソになります。
上記のデータを見てわかるように、フリーランスの2人に1人は結婚しているからです。
また、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が公表している「フリーランス白書」のアンケート調査によると、「配偶者がいるか」という質問に「はい」と答えたフリーランスは61.8%だそうです。
上記のデータを見てわかるように、フリーランスは結婚に不利という評判はただの噂話であり、実際は多くのフリーランスが結婚しています。
きちんとした稼ぎがあれば不利でもない
先ほど紹介したとおり、フリーランスの結婚率は日本人の結婚率の平均とさほど変わりません。
そのため、きちんとした稼ぎや貯金があれば、フリーランスでも結婚することは可能と言えます。
日本だと「フリーランス=収入が不安定」というイメージが強いため、正直良い印象を持たれることは少ないです。
しかし普通の会社員の2〜3倍稼いでいれば、周りの反応も変わってくる上、信頼してもらえるようになります。
そのため、フリーランスでもきちんとした稼ぎや貯金があれば、結婚は可能でしょう。
最初から「フリーランスだから結婚は無理」と諦める必要はありませんよ。
フリーランスと会社員との結婚の違いは?
ここでは、フリーランスと会社員との結婚の違いについて解説していきます。
- 収入の安定性
- ローンや賃貸の審査が通り辛い
1つずつ解説していくので、参考にしてみてください。
収入の安定性
フリーランスと会社員の結婚の違いは、収入の安定性です。
フリーランスの場合、真面目に仕事に取り組んで月に100万円稼いでいたとしても、不況や企業の倒産などで収入がゼロになる可能性があります。
一方、会社員の場合だと毎月の収入は一定でも、収入がゼロになることはほとんどなく安定して給料をもらうことが可能です。
このようにフリーランスで結婚すると、常に収入の安定性で悩んでいくことになります。
フリーランス=自由というメリットがありますが、収入の安定性に不安がある場合は、今一度結婚についてじっくり検討してみてください。
ローンや賃貸の審査が通り辛い
フリーランスは会社員と比べると社会的信用が低いため、ローンや賃貸の審査が通り辛いです。
いくらお金を稼いでいても派遣社員や契約社員、フリーターなど非正規雇用の人達と同じように審査されます。
特に、担当者や大家さんがご年配の方だと審査が通りにくいです。
そのため生活環境を整えるのが難しく、結婚生活に支障が出るといったデメリットがあります。
しかし、以下のようにきちんとした収入や実績があれば、審査が通る確率が上がります。
- フリーランス歴が5年以上など長い
- 家賃の3〜4倍以上の収入がある
- 家賃2年分の貯金がかる
- 確定申告書類を提出できる
- 名刺を用意できる
上記のようにきちんとした収入や貯金があったり、何かしらの実績があったりすると、ローンや賃貸の審査に通りやすくなります。
また、夫婦のどちらかが会社員の場合は、会社員の方がローンや賃貸の契約をしてもいいでしょう。
フリーランスで結婚するメリット
ここでは、フリーランスで結婚するメリットを3つ紹介していきます。
- 育児や家事の手伝いができる
- 平日に出かけることができる
- 自由に引っ越しできる
1つずつ解説していくので、フリーランスの方は参考にしてみてください。
育児や家事の手伝いができる
フリーランスで結婚するメリットは、育児や家事の手伝いができることです。
フリーランスは基本的に家で仕事をしていくため、以下のように育児や家事の手伝いが可能です。
- 洗濯や掃除
- 皿洗い
- 料理
- 子どもの面倒を見る
- 子どもの送り迎え
一般的な会社員だと家で仕事ができないため、家事や育児を手伝うのは難しいですが、フリーランスだと積極的に育児や家事に参加できます。
実際、男性のフリーランスで結婚している人は、積極的に家事や育児に参加している人が多い傾向です。
またフリーランスの場合だと、家にいることの方が多いため、家族と過ごす時間を増やせるといったメリットもあります。
平日に出かけることができる
フリーランスは休日を自由に設定できるため、平日に出かけることができます。
平日を休みにできるメリットは、以下のとおりです。
- スムーズに買い物ができる
- スムーズに移動できる
- 旅行の料金が安くなる
- 平日に子どもと遊べる
- 病院や市役所が空いている
特に子どもがいる場合だと、平日休みのありがたさがさらに増します。
平日の空いてる時間帯に買い物や遊びに行けるからです。
また、子どもが熱や病気になってもすぐに病院に行けるといったメリットもあります。
臨機応変に休日や時間を設定できるフリーランスは、結婚に向いていると言えます。
家庭の費用を一部経費にできる
フリーランスの場合、家庭の費用を一部経費にすることが可能です。
このように、家庭の費用を一部経費にすることを「家事按分」と言います。
プライベートによる生活費と事業費が混在している費用を規定のルールで計算し、事業に使用した分を算出することを「家事按分」といいます。
引用︰freee
経費にできる費用は以下のとおりです。
- 家賃
- 電気料金
- ガス、水道費
- 通信費
- 自動車関連費
もちろん、すべての費用を経費にできる訳ではなく、いくつか細かいルールが設定されています。
しかし、事業を行うのに必要であることを具体的に説明できれば、上記の費用の半分近くを経費として計上することが可能です。
家事按分は節税対策の1つでもあるため、フリーランスで結婚を検討中の方は参考にしてみてください。
フリーランスで結婚するデメリット
フリーランスで結婚するデメリットは、以下の2つです。
- 将来設計がし辛い
- いきなり収入がゼロになる可能性がある
1つずつ解説していくので、フリーランスで結婚を検討中の方は参考にしてみてください。
将来設計がし辛い
フリーランスと会社員では、将来設計のしやすさも変わってきます。
例えば、会社員であれば毎月決まった給料を安定してもらうことができ、年功序列のため確実に給料も上がっていきます。
そのため、以下のような将来設計もスムーズに考えられるでしょう。
- 妊娠&出産
- マイホーム購入
- マイカーの購入
- 保険の加入
- 老後の蓄え
しかし、フリーランスの場合だと収入が安定していない上、収入がゼロになることも少なくありません。
そのため、具体的に将来設計を考えるのが難しく、計画通りにならないケースも多いです。
フリーランスで結婚を検討している方は、収入の安定性や将来設計をきちんと考えた上で、結婚を考えていきましょう。
いきなり収入がゼロになる可能性がある
フリーランスで結婚すると、常に「収入がゼロになるかもしれない」といった不安と付き合っていくことになります。
特に最近はコロナ禍や物価高騰、インボイスなどで廃業を余儀なくされるフリーランスも増えてきており、収入が減ってしまったフリーランスも多いです。
そのため収入がゼロになるリスクは、年々上がっています。
いきなり収入がゼロになる可能性があるというデメリットの解決策としては、以下の3つが挙げられます。
- 会社員に転職
- 夫婦のどちらかが正社員として働く
- 収入を上げる努力を続けていく
フリーランスを続けていくと決めたら、常に努力を継続していく覚悟が必要になってきます。
フリーランスで結婚するリスク・不安要素
フリーランスで結婚するリスク・不安要素は、以下の2点です。
- 社会保険・福利厚生についての不安
- 税金に関する不安
1つずつ解説していくので、フリーランスで結婚を検討している人は参考にしてみてください。
社会保険・福利厚生についての不安
フリーランスの場合、会社員が加入する厚生年金と国民年金には加入できません。
その代わり、フリーランスは国民年金保険料と国民健康保険料に加入して、年金や保険料を支払っていきます。
会社員の場合だと保険料や年金は会社が半分支払ってくれますが、フリーランスの場合はすべて自分で支払わなければいけません。
さらに国民年金保険だと、将来的にもらえる年金の金額が少なくなるといったデメリットもあります。
またフリーランスの場合は福利厚生がないので、家賃補助や住宅手当をもらうことができません。
そのため、生活に関する費用もすべて自分で支払わなければいけないのです。
このように、フリーランスは社会保険や福利厚生の面で損することが多いため、お金の面で不安を感じている人も多いです。
損害賠償に関する不安
フリーランスの場合、仕事中に事故やトラブルが起きて損害賠償を請求された際、すべて自分で支払わなくてはいけません。
業種やトラブルの大きさによって異なりますが、数百万円〜数千万円の損害賠償金を請求される可能性もあります。
会社員の場合だと会社の保険が守ってくれますが、フリーランスの場合だと自分で払わなくてはいけないので、借金や自己破産のリスクもあります。
そのため損害賠償の金額によっては、家族で生活することができなくなり、離婚に発展する可能性もあるかもしれません。
このようにフリーランスで結婚する場合は、税金関連や損害賠償の不安・リスクが付いて回ります。
フリーランスで結婚する際は、フリーランス向けの保険や補償サービスなどに加入した上で、結婚を検討していきましょう。
フリーランスで結婚して後悔しない為に準備するポイント
フリーランスで結婚して後悔しない為に準備するポイントは、以下の3つです。
- 平均月収の倍以上稼ぐ
- 収入が途絶えないよう複数のクライアントと契約
- 貯金や積立をしておく
1つずつ見ていきましょう。
平均月収の倍以上稼ぐ
フリーランスで結婚するなら、お金の準備はしっかりしておきましょう。
貯金もそうですが、フリーランスで一番大事なのはお金を稼ぐことです。
フリーランスは会社員と違って収入の上限がないため、短期間で収入を一気に上げることも可能です。
そのため何かあったときのためや家族やパートナーを安心させるためにも、平均月収の倍以上は稼いでおきましょう。
日本人の平均月収は約30万円と言われているので、60万円ほどの月収があれば安心して結婚できる上、生活できるはずです。
収入が途絶えないよう複数のクライアントと契約
収入が途絶えないよう、複数のクライアントと契約するのも重要です。
例えば月収が50万円だったとしても、契約しているクライアントが一社のみの場合は、契約が切れた段階で収入はゼロになります。
フリーランスは会社員と違ってすぐに契約を切られるリスクがあるため、複数のクライアントと契約しておくのがおすすめです。
最低でも3〜4社、できれば5〜6社と契約しておけば、安定した収入を得ることができるでしょう。
フリーランスで結婚を検討中の方は、収入が途絶えないよう複数のクライアントと契約していきましょう。
貯金や積立をしておく
フリーランスで結婚して後悔したくないなら、貯金や積立はしっかりしておきましょう。
先ほど解説したように、フリーランスは社会保険や福利厚生の待遇が良くないため、基本的に自分の資産でやりくりするしかありません。
そのため、自分の身を守るためにも貯金や積立をしっかり行い、まとまった資産を確保しておきましょう。
今は積立NISAをはじめ、初心者でも簡単に積立できるサービスがあるため、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスは結婚できない?に関するよくある質問
ここでは、フリーランスの結婚に関するよくある質問の回答を紹介していきます。
フリーランスで結婚を考えている人は、参考にしてみてください。
フリーランスで結婚は親に結婚反対される?
相手方の家庭環境によって異なるでしょう。
例えば結婚相手本人もしくは相手方の両親が企業家であったり、フリーランスである場合は、反対される確率は下がるでしょう。
また、両親がサラリーマンでも兄弟にフリーランスや自営業の人がいる場合はフリーランスに理解があると言えるので、納得してもらえる確率は上がります。
このように、結婚相手の家庭環境によって結婚を反対されるかされないかは変わってきます。
また、相手方の両親がフリーランスに不信感をもっていたとしても、きちんとした収入や貯金、実績があれば認めてもらえるかもしれません。
時間はかかるかもしれませんが相手方の両親としっかり信頼関係を築いていけば、結婚できる確率は上がっていくでしょう。
フリーランスは扶養控除を受けられる?
フリーランスでも、青色申告で確定申告を行えば扶養控除を受けられます。
フリーランスの方も青色申告を行うことで年に103万円まで稼いでも、扶養控除を受けることが可能です。しかし青色申告するには複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を確定申告書と共に提出し、控除の適用を受ける金額を記載する必要があります。青色申告を行いたい方は、青色申告用のソフトを利用して準備を行いましょう。
引用:フリーランススタート
上記のように細かい条件はいくつかありますが、ルールをきちんと守れば扶養控除を受けることができます。
フリーランスの方は参考にしてみてください。
フリーランスの結婚まとめ
今回は、フリーランスの結婚率やメリット・デメリットを解説していきました。
冒頭でもお伝えしたように「内閣府の研究調査」によると、フリーランスの有配偶者率は55〜60%前後になっています。
そのため、フリーランス=結婚に不利という噂は信ぴょう性がまったくなく、フリーランスでも結婚することは十分可能です。
また、きちんとした収入や貯金さえあれば、相手方の親も納得してくれるでしょう。
結婚で悩んでいる方の参考になれば幸いです。